第4章 資金計画
1 費用負担の試算の枠組み
ここでは、メガフロート整備に係る総事業費について、国及び呉市それぞれの負担がどの程度になるのかについて試算を行う。国の負担には、
・国庫補助金
・起債の元利償還金に対する普通交付税の基準財政需要額への算入
などがあり、それ以外は市の負担となる。
財源内訳の主な内容は、次のとおりである。
・国庫補助金……(事業費)×(補助率)で、10千円の位まで算出する。
・起債……起債可能額は、対象経費に一定の率(充当率)を乗じて算出するが、その充当率は、事業の種類、事業内容毎に決まっている。本調査においては、
{(事業費)−(国庫補助金)}×(充当率)
の算式で、100千円の位で切り捨てして算出する。なお、ここでは金利分は考慮しないものとする(資金計画のなかで一部について検討を加える)。起債は、事業施行年度は市の負担はゼロであるが、後年度には借入額の元利償還という形で負担が生じてくる。
・市費……国・県の補助金、起債や負担金など以外の部分で、事業施行年度に市が負担すべき経費である。市税や譲与税といった市の自主財源によりまかなわれる。ここでは、
(事業費)−(国庫補助金)−(起債)
により算出する。
・交付税措置……公共事業の実施による地方負担額の一定時期の集中を避けるため、地方負担額及び地方債の元利償還金の一定割合を普通交付税の基準財政需要額に算入する財政措置(事業費補正)がとられている。この一定割合は、事業の種類により決まっている。ここでは、
(起債)×(算入率)
で措置額を算出する。
事業施行年度だけでなくそれ以降の年度についても考慮にいれると、国庫補助金及び交付税措置額が国負担額、市費及び起債額から交付税措置を差し引いた額が市負担額となる。