28. 基地内大学は本来軍属のための大学であるが、この遊休教室対策として、昭和62年から、日本人の入学推薦事業を行っている。平成9年には、70名を推薦した。メリーランド大学は米本国では中レベルの学校。基地内各大学の大学院のレベルも本国では中レベル。メリーランド大の基地外進出の件は、2000年2月に結論が出る。
29. 当社では、沖縄で行われる国際会議の通訳の8割を請け負っている。大使やキッシンジャーの通訳を5年選手(通訳としては駆け出し)でもやらせてもらえるのも沖縄だからこそ。東京では20年選手がいっぱいいる。そういった沖縄の特性を活用しない手はない。
30. 沖縄は今本当の変化を起こせるときであるのに、仕組みが出来上がっていない。しかし、元気・活力はある。国際会議のメッカになれると思う。国際都市になる3つの条件とは、1]独自の文化が熟している。2]異文化に対して理解できる、許容できる。3]コミュニケーションの情報手段が発達している。であるが、沖縄は2]と3]が未熟である。
31. 沖縄県は人材供給県である。観光産業以外では地元産業というものはあまりない。就職については、県内志向であっても受け皿がない。マリンスポーツ、観光、ホテルなどに関係した学校へのニーズはある。情報、観光の専門学校も多い。
〔今後必要となってくる人材の分野と育成〕
1. 東南アジア、とくに中国の企業と直接取り引きすることが多くなり、語学力の必要性を痛感している。英語と中国語が使えれば、ビジネスチャンスが広がる。建築資材はマレーシア、インド、東南アジアから仕入れているが、一回本土に入って、それから沖縄へ入るため、コストが高い。原価を抑えるためにもダイレクトに輸入したい。地の利、特性を活かしていないと思う。東南アジアヘの玄関であるのに。これも語学力が不足しているため。若い人材を活かして、資材調達や、文化の交流を図るべき。コミュニティの分野での人材の育成が必要。外国人の受け入れということを考えれば、異文化同志がこすれ合って新しい文明が生まれる素地があるのはやはり沖縄か。混ぜ合わす学校としては沖縄が一番。そこからビジネスが生まれるか