11. 楽器の工夫・改善、例えば、鍵盤が小さく子どもにも弾きやすいピアノをヤマハが試作中である。従来、バイオリンには子ども用があるのにピアノにはなかった。このことが長い間不思議に思われてなかったので、子ども、さらには指の短い人にとって、ピアノは馴染みにくい楽器のままであった。県立芸大では、そうしたことへのチャレンジがなされていない。
12. 美術館にとっては、東洋性を活かし育てていくことも大事な役割である。米国の美術と東洋の美術を活かすということでは、福岡美術館が好例である。コザを発信しながら、東洋性を活かす美術館をつくるべき。コザは、位置的にも文化の発信にとってよいところである。
13. 人と違うところ、違いがわかる人をいかに育てるかが大事である。0.001%の違いを育てるのが文化である。
14. 外国人に違和感がないという意味で、コザは、沖縄でも特異な街である。さまざまな芸能文化の発信地でもある。エイサーに出演する各青年会は、他市町村に居住している人も受け入れている。
15. ロック喫茶の客の半分は、観光客である。外人客も多い。
16. 琉大も、学生の半分は、本土出身である。これら本土からの学生には、コザを中心とした中部の雰囲気を好み、いずれ住みたいとする者がかなりいる。
17. 県立芸大は、成功している。ここの沖縄出身学生は、小さい頃から沖縄の芸能文化に接しているので、とかく深く認識できないでいて、本土からの学生に啓発されることが多い。
18. 中部での新たな大学は、芸能文化、情報あたりが目玉になるのではなかろうか。また、中城港湾の活用による活性化に役立つことも視点としてありえよう。
19. 必要性はあると思う。中部圏に1校は必要だと思われる。他県で行われた会合で、人口規模から考えて沖縄にはあと2校あってもいいのではないかと言われたこともある。学生も、県外に出ると授業料や生活費がかかるということもあり、県内志向である。
20. 工業系大学については、父兄の間で出来たらいいとの声はある。