(イ) 小・中・高校
毎年7月下旬あるいは8月上旬に、小・中・高校との交流事業の一貫として、地元テレビ局や新聞社、県内企業・団体など38社の協力を得ながら、同大学においてダ・ヴィンチ祭を開催している。同祭は、同大学の持つさまざまな資質を子どもたちの科学への興味や関心を高めることを趣旨としている。
同祭では、同大学研究室の開放や県立工業高校生作品のロボットや装置などの展示・実演、小学校高学年生を対象にしたパソコン教室やイベント開催など、県立大学の持つ設備・科学情報などを活かした体験型の内容を取り入れている。
なお、県内の大学や短大などの高等教育機関との単位互換制については現在、導入に関して検討を行っている。
(ウ) 地域
地域の将来について、とくに、地元産業や団体などとネットワークを構築して具体的に活動としていることはない。しかしながら、最近、同大学の教授が、地元商工会の勉強会に講師として参加するようなケースはみられる。
ウ 地域産業振興
(ア) 大学の地域還元
同大学が地域産業の発展に貢献するために、(財)富山技術開発財団との共同主催による「太閤山フォーラム」を同大学内で開催している。これは、地元企業を対象にしたものであり、内容としては、大手企業経営者による基調講演、分科会によるディスカッション、県内技術者・研究者の交流懇親会などが行われている。
同大学では、地元中小企業と食品産業関連の委託研究を行っている。これは、人体に良い影響を与える食品機能や食品の安全性などについて研究を行うものである。なお、研究経費は委託企業からの寄付金によるものであり、同大学と委託企業(小杉町の食品産業会社)が地理的に近いというメリットを活かして、企業側の若手研究者も同研究に参加して、同大学のノウハウを吸収している。