平成6年に工科大学の設置予定地を含んだ「土佐山田学園都市整備地区」を「なんごく・こうち地方拠点都市地域基本計画」の拠点地区に加え、これに伴って、地域総合整備事業債を導入し、事業を推進することが出来るようになった。
ウ 住民生活の向上及び地域づくりの推進について
近隣の小・中・高校生、地元住民を対象とした地域体験学習や、夏休み期間中(3泊4日)に「サマー・サイエンス・スクール」を開催している。また、600台のパソコンを自由に使って行う高度なパソコン教室や、無料の公開講座を継続的に開講している。
また、企業などの抱える課題や問題解決を支援するため、企業などによる大学への相談窓口として「リエゾンオフィス」を設置し、企業が求める新たな技術開発や新産業創出などにつながる、産学官が連携した共同研究、受託研究を行っている。とりわけ、県内産業との連携による地域産業の振興には力を注いでいる。地元土佐山田町の地場産業であり伝統産業の指定を受けた「打刃物」に使う炭のための炭造研究に協力するために、ダイヤモンドを使ったディスプレイで特許を取り起業化するなどの実績がある。また、産学共同研究施設棟の建設も行っている。
コンサート、成人式、子供会発表などのために多目的ホールを、また、図書館、グラウンド、体育館についても、地域住民に開放している。
エ 人材定着・居住促進、地域社会への参加について
学生は、地元芸能の「山田太鼓」のメンバーに入ったり、山田のかかしにちなんだ「かかしコンテスト」に参加するなど地域社会にとけ込んだ生活をしている。大学祭は、地元土佐山田町の伝統ある「刃物祭り」との共催で実施した。
大学のキャンパスには塀を設けず、地域住民の通勤・通学の通り抜けなどに自由に使ってもらっている。学内の売店は、土佐山田町商工会が組合を組織し、運営している。