イ 会津大学の特徴
(ア) わが国初のコンピュータ理工学部の設置
会津大学は、コンピュータのソフトウェア、ハードウェアを総合的かつ体系的に教育・研究する全国ではじめてのコンピュータ理工学部を設置し、コンピュータサイエンティストを養成することを目的としている。学内はマルチメディア・コンピュータネットワークが構築されており、1人一台のワークステーションで初級教育から応用教育にわたって広範囲な教育に利用できる環境が整っている。
コンピュータリテラシー(コンピュータにおける、読み書きそろばんともいえる基礎)からはじまる体系的なカリキュラムにより、コンピュータをこれから学ぼうとする学生もしっかりと基礎を身につけることができる。
情報科学、情報工学などの情報を冠するものとコンピュータ理工学はどこが違うかと言えば、単に名称だけの違いではない。情報は物質と対置される重要な概念であるが、情報科学はまだ発展の段階にあり、情報という言葉をキーワードとする専門教育はまだ当分の間不可能な段階にあるため、専門カリキュラムはつくりようがない。現在のところ、情報のサイエンスの中で唯一体系としてまとまっているのは、情報を扱う知的機械として唯一のものであるコンピュータに関する科学・技術体系であるコンピュータ理工学である。
(イ) 英語教育の充実
コンピュータサイエンスの世界では英語が標準語であり、英語の高い能力が要求される。これからの国際社会で働くためのグローバルな視野を広げるためにも英語教育には力を注いでいる。
主任教授以外はすべてネイティブな外国人教員であり、英会話、専門英語を日常に使用する。さらに1人1台のワークステーションの高い処理能力によって学生の発音とネイティブスピーカーの発音をコンピュータ上で容易に比較でき、正しい発音が会得でき、英語能力を総合的に高めることができる。また、必然的に卒業論文は全員英文で提出することが義務づけられている。