さらに、中城湾港新港地区には、研究開発、人材育成、情報発信機能などの面で産業の頭脳部分となるトロピカルテクノセンターや試験研究機関として工業技術センターが立地し、高等教育機関及び試験研究機関の集積度が高い。
高度情報通信技術の進展を背景に、高等教育機関及び試験研究機関のネットワーク化が今後ますます進展することが予想されるが、教育研究機関の連携を考える上で、中部圏における高等教育機関、試験研究機関の集積は、大きな知的資源を形成しており、そのネットワーク化などにより、研究学園都市として整備していく環境に恵まれている。
(6) 魅力的な生活環境
中部圏は都市的な環境と自然的な環境を併せ持つ魅力的な生活環境を有している。西海岸においては宜野湾市コンベンション地区、北谷町美浜地区など都市型の観光アミューズメントゾーンや中心市街地の都市的環境がある。一方、東海岸に延びる中城公園などの森林や与勝や読谷の海浜など自然的な環境も豊かである。
また、北部圏のリゾート地域や那覇都市圏にも近接しており、全域が那覇への通勤・通学圏内にあるなど生活利便性も優れている。21世紀に向けた知的拠点づくりにとって、このような生活環境条件はきわめて重要な要素であり、大きな資源となる。
さらに、亜熱帯性気候、黒潮の影響による年間を通しての温暖な気候は、県外、国外からの来訪者を受け入れ、教育、研究、交流、コンベンションなどを推進していくうえで、東南アジアを上回る、恵まれた条件にあるといえる。教育・研究分野においても、環境、食生活、バイオサイエンスといった沖縄ならではの分野が開けている。
