3 歴史・文化資源を活かしたまちづくりについての意向
(1) まちの将来像
まちの将来像としては「誇りを持って住めるまち、静かに暮らせるまち」など、「住む」、「暮らす」ことを中心とした意見が比較的多い。また観光振興を中心とする意見が若干あるものの、商業中心地としての活性化を望む意見は聞かれない。観光振興についても「張りぼて」でなく暮らしのある活き活きとしたまちという意見があり、暮らしと関わりのあるまちの活性化が望まれているといえる。
しかしながら、全般に将来像に関する意見は少なく、ヒアリングにおいても、考え込んでしまう人が多く、まちの将来について一定のビジョンや期待を抱いている人は少ないといえる。
<具体意見>
○住み良さ、暮らし良さを望む意見
・2代目3代目が住み続けられるようなまち、静かでかつ若者が寄ってくるようなまち、「誇りを持って住めるまち」が良い。
・「住んで良かった」といえるまちであれば、歴史・文化にこだわらなくてもまちは発展する。
・コミュニケーションの場(広場やほっとできる空間)が重要で、「住」を中心とし、これに関連した空間が整備されたまちが望まれる。
・観光化は望まない。イベントの客が流れてくるだけでもいい。現代的なイベントであるサウンドピクニツク・イン・猪名川に来る客が、室町を歩いて古いまちなみに触れることで、ギャップを楽しめたら面白いと思う。
・新規開発のまちにはない歴史性をからめた高級住宅地であってほしい。
・自然の多い、落ちついて住めるまちが望まれる。
○観光振興を望む意見
・観光中心のまちが良い。沢山の「点」や古い資源を利用し、地域ごと博物館にしてしまう。歴史的な景観は保存してほしい。方法はある。ただし、「張りぼて」でなく暮らしのあるいきいきとしたまち、現代生活にあうような形での保存を望む。