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■逸翁美術館、池田文庫

池田城跡の南、五月山山ろくの能勢街道に沿った静かな住宅街の中に、逸翁美術館と池田文庫が建っている。

逸翁美術館は、阪急東宝グループの創始者で、後に商工大臣を努めた小林一三(逸翁)氏の住居をそのまま美術館として昭和32年に開館したもので、氏が生涯に集めた美術品が収蔵、展示されている。5000点あまりの収蔵品は古筆、古経、絵巻、絵画、日本及び中国の漆工芸や陶磁器など多岐に渡り、国の重要文化財も多く含まれている。特に蕪村や呉春、円山四条派のコレクションが有名である。建物は氏が「雅俗山荘」と称し約10年間住んだ洋館建築で、庭や茶室を有し、静かで落ち着いた風情を醸し出している。茶室は現在も利用されている。

昭和24年開館した池田文庫には、主に文芸や演劇関係の蔵書が集められ、その数は11万冊を超える。近代文学の珍しいコレクションなど貴重な資料が保管されており、小林一三氏の寄贈も多い。また大正3年の初演から現在までの宝塚歌劇の台本やポスター、創業当時からの阪急電鉄の資料や広告、歌舞伎の芝居絵看板などが所蔵・展示されている。昭和58年に近代的建物に建て替えられ、逸翁美術館とは一味違った趣を呈している。

 

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逸翁美術館

 

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池田文庫

 

■ビッグハープ

平成10年に完成した猪名川に架かる阪神高速道路の橋梁で、正式には「新猪名川大橋」という。橋長400m、主塔高90.5mの2径間連続PC斜張橋で、このタイプとしては日本最大級で、支間長は日本最長である(平成10年現在)。その姿から「ビッグハープ」と呼ばれ、特に夜間のライトアップ時の景観は美しい。

 

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(「池田市勢要覧1998年」より)

 

■石の彫刻のある桜通り

平成元年〜10年に開催された「石の道・いけだ・彫刻シンポジウム」において制作された作品の数々が、桜通りを中心とする歩道や公共施設前に設置されている。作品数は約50点に及ぶ。桜通りは池田と箕面を結ぶ主要道路であると共に、五月山へのアプローチ道であり、「緑と歴史の回廊」の1ルートと考えられている。

 

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■サウンドピクニック・イン・猪名川

毎年8月の土・日の2日間に渡り、猪名川運動公園を会場に開催される野外コンサートである。「レゲエ」の他「ポップス」や「スカ」、「パンク」などあらゆるジャンルの有名ミュージシャンが出場している。2日間で2万人近い観客を動員する盛況ぶりをみせている。

 

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(「池田市勢要覧1998年」より)

 

 

 

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