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2 段階戦略の提示

 

ここでは、これまでの検討を踏まえ、第3章で検討した機能別の導入ポテンシャルの分析作業をもとに、計画対象地への導入可能な機能と、その時期及び導入場所についての大まかな方向付けを検討しておくものである。

まず、機能別の可能性については次のように概括される。

 

1] 国際交流機能(研修機能)

人材育成という観点から、官民問わず研修機能はますます重要になっているが、現在の社会・経済の状況下においてはその需要誘導を図ることはかなり厳しいとみておく必要がある。ただし、大規模な研修機能の誘導を考えるのでなければ、本計画対象地の立地特性を生かした国際性ある研修需要の吸収は不可能ではない。

すなわち、研修機能によって計画対象地の開発を誘導していこうとするのではなく、四街道IC周辺の土地利用の特色付けとして、時期的な制約を限定せずに研修機能の導入を考えていくというスタンスが妥当性のあるものと判断される。

 

2] 賑わい創出機能(商・サービス機能)

大型店の出店状況は全国的にかなり活発で、首都圏や本計画対象地周辺でも安定的な出店がみられ、今後も計画があがっている。しかし、市場はまだあると判断されており、いわゆるオーバーストアーの状況ではないというのが業界における判断である。

四街道市においては市街地中心部においても大型店の誘導が検討されているが、開発のタイムスケジュールの相違があるうえ、商圏の設定においても、近隣需要を対象にするものと、かなり広域圏を市場とするものがあり、計画対象地がICに隣接するという特性を考えた場合、ほかの導入機能と比較して相対的に早い時期に中心市街地とは棲み分けを考えた立地が十分に考えられると判断される。

 

3] 物流機能

バブル崩壊や受け入れ側での諸条件が整わないため物流機能の整備が近年すすんでいない状況はあるものの、企業側における物流施設整備の必要性はかなり高いものがある。

計画対象地の立地特性からみると「千葉市等の近隣市の中小トラック業者の移転立地」「広域的に活動する大手・中堅物流企業の立地需要」「成田市周辺の国際航空貨物取り扱い企業」「荷主企業」等のタイプが考えられるが、大手企業については明確な企業戦略の基で既に手が打たれている。そのため、ここで当面の対象とすべきなのは「千葉市等の周辺地域の物流機能の移転や新設」や「広域的に活動する中堅クラスの物流企業の立地需要」、「荷主企業の立地需要」である。前者については、現に千葉市と四街道市の境界付近に民間企業による流通業務団地開発の動きもみられ、導入するとするならばいち早い対応が必要な時期と思われる。

 

 

 

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