(5) 在宅福祉サービスに対する住民ニーズ
在宅福祉サービスに対する小鹿野町の住民ニーズを概観するために、小鹿野町がとりまとめた「高齢者等実態調査報告書」(平成11年1月、調査実施時期は10年9〜10月)のレビューを行った。同調査の内容は大宮市の調査とほぼ同一で、「高齢者一般調査」、「要援護者(在宅)調査」、「要援護高齢者(施設)調査」、及び「若年一般調査」(40-60歳を対象)から構成されている。大宮市との比較の便宜上、施設入所者調査を除く三つの調査の結果について検討する。
ア 要援護高齢者(在宅)調査
主な保健福祉サービスに関する現在の利用状況と今後の利用希望について比較すると図表2-64のとおりである。
現在の利用状況をみると、介護保険適用サービスの中では、「日帰り介護(デイサービス)」が41.9%と最も高く、「訪問介護」と「福祉用具貸与」が20.1%の同率でこれに次いでいる。回答者の「日常生活自立度」をみるとBランク(日中ベッドで過すことが多いが座位は保つ)、Cランク(ほとんど寝たきり)が合せて33.0%を占める割には、訪問入浴や訪問看護などの利用率が5%前後と低い。他方、介護保険対象外サービスでは、日帰り介護の利用者が多い事を反映して「移送サービス」が33.0%とかなり高い。