資料:「全国JA助けあい組織一覧」平成10年11月 全国農業協同組合中央会より作成
上記のうち、JA所沢市は平成6年にホームヘルパー3級課程(40名)養成研修会を実施した後、地区に助けあい組織を設置し、昼食会や家事援助を行っている。また、平成11年5月にはデイサービスセンターが開設(設置、運営主体はJA所沢市が支援する社会福祉法人)された。
同組合の取組は、JAの特色を活かし、小地域(支部・班)を単位に既成組織である支部組織、女性部会、JA登録ヘルパー、各友の会などを基として地域ぐるみで高齢者の在宅福祉を支えようというものである。大都市近郊とはいえ、家族の絆が強い農家では在宅福祉サービスの利用に少なからぬ抵抗感があるため、JAが在宅福祉サービスに取組むことで、こうしたサービスを身近に感じてもらうことが副次的な目的とされている。
また、地域及び農家の実情に通じている組織の最大の強みを活かし、日常業務の延長線上で、巡回する地域に住む単身高齢者への声かけ活動等の新たな取組も検討、模索されている。
なお、これまでのホームヘルパー研修修了者は3級が140名、2級が12名に達している(平成12年末現在)。
他方、生活協同組合が行うことができる事業は、消費生活協同組合法に以下のとおり定められており、組合員の生活にかかわる福祉サービスも事業領域として実施することができる。
事業の種類
1] 組合員の生活に必要な物資を購入し、これに加工し若しくは加工しないで、又は生産して組合員に供する事業
2] 組合員の生活に有用な協同施設をなし、組合委員に利用せしめる事業
3] 組合員の生活の改善及び文化の向上を図る事業
4] 組合員の生活の共済を図る事業
5] 組合員及び組合従業員の組合事業に関する知識の向上を図る事業
6] 前各号の事業に附帯する事業
また、急速な高齢社会の進展等の中、各都道府県及び市町村において、保健・福祉サービスの提供体制の整備が計画的に実施されていること等を鑑み、厚生省は、平成5年に員外利用許可の基準を示している。
県内では以下のとおり3生協による在宅福祉分野の活動が確認されている(図表1-12)。