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ウ 京都市地球温暖化対策地域推進計画

本市では、「京都市環境基本条例」や「新京都市環境管理計画」に掲げる環境全般の指針に基づき、とくに地球温暖化対策に関して、平成9年7月に「京都市地球温暖化対策地域推進計画」を策定した。本計画では、本市域における二酸化炭素の排出量を「2010年までに1990年レベルの90%に抑制する」ことを目標として掲げており、本市における地球温暖化対策の基本的指針となっている。

本計画では、現状のまま何ら対策を講じなければ、二酸化炭素の排出量は2010年には1990年レベルの約35%増加することが推計されており、「省資源・省エネルギーの推進」、「太陽エネルギーの有効利用」、「ごみの減量・リサイクルの推進」等各種の施策を講じることで1990年レベルの2.4%減になると推定している。さらに、これらの対策に加えて、「各主体が、今後の国における各種の抑制・誘導のための方策及び温暖化防止に関する新技術を積極的に取り入れる」等の全市一丸となった取組を進めることにより、本計画に掲げる目標の達成を目指すこととしている。

なお、本計画で試算された部門別の排出量の割合は、産業部門26%、民生部門39%、運輸部門20%、廃棄部門13%であり、特に家庭及び業務系の民生部門における伸びが非常に大きいことが予測されており、民生部門対策に力を入れていくことが本計画の柱となっている。

 

エ 「京(みやこ)のアジェンダ21」及び推進組織としての「京(みやこ)のアジェンダ21フォーラム」

「京都市地球温暖化対策地域推進計画」に掲げる目標(京都市域における二酸化炭素の排出量を2010年までに1990年レベルの90%に抑制する)の達成に向けた具体的行動指針として、平成9年10月に「京(みやこ)のアジェンダ21」を策定した。これは、市民、事業者、行政が協働して計画づくりから参加し、環境と共生する持続型社会の構築を目指したものであり、「省エネルギー・省資源のシステムづくり」、「グーリーン・エコノミック・ネットワークづくり」、「エコロジー型新産業システムづくり」、「エコツーリズム」、「環境にやさしい交通体系の創出」という5つの重点取組が示されている。

また、本行動計画・行動指針に掲げる取組をさらに具体化するための推進組織として、平成10年11月に「京(みやこ)のアジェンダ21フォーラム」を設立した。本組織は、市民、事業者、行政がパートナシップを築き、それぞれの役割分担のもとで具体的取組を進めていくものであり、誰もが参加できることが特徴の1つであり、現在約220の個人・団体が参加している。

「京(みやこ)のアジェンダ21フォーラム」では、「京(みやこ)のアジェンダ21」で重点取組とした課題について、それぞれ「ライフスタイルワーキンググループ」、「企業活動ワーキンググループ」、「ゼロエミッション型産業のネットワークづくりワーキンググループ」、「エコツーリズムワーキンググループ」、「環境にやさしい交通体系の創出ワーキンググループ」という5つのワーキンググループをつくり現在活動を進めている。

 

 

 

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