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ウ 大規模な市と周辺の小規模な町村同士のパターン

大きな市とその周辺の町村による広域化による共同処理。実体的には町村が市の処理能力に頼る傾向。(例 佐賀県の2市16町村約36万人)

 

エ 同規模の市町村同士のパターン

合併への構想を下地に介護保険を一つの契機として広域化を図る。(例 愛知県知多北部の3市1町の大東海市構想)

この他、保険料の平準化、均一化を図るものがある。(例 大阪府守口市等3市の例)

 

オ 県内の大部分の市町村同士のパターン

保険料格差の解消、県と連携した介護保険導入などを目的としている。(例 福岡県内市町村)

 

(3) 広域化の問題

現在行われている広域化の問題点としては、以下のようなものがあげられる。

ア 一部事務組合、広域連合のあり方

一部事務組合、広域連合といった組織が、ともすれば住民に身近でないため、本来住民に近くあるべき福祉が遠くなるおそれがある。これは市町村が複数関与するため責任回避的に使われることを危惧する考え方でもある。情報公開、政策評価、住民参加の推進の観点からは、地方分権時代の基礎的自治体のあるべき姿として、市町村の姿勢が問われるものである。

 

イ サービス提供主体の多様性

介護保険導入に際して、サービスの提供は地方公共団体に限られるものでないため、民間企業や宮城県の(株)登米広域介護サービス(地元出資の株式会社)が事業を行っている例も多い。サービス提供エリア(在宅は除く)は、生活圏域に密着することが望ましい(特に特養)とする考え方に立てば、サービス提供主体の広域化を図らない方がよいこととなる。

 

 

 

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