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(参考2)

行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号)の概要

 

一 目的

国民主権の理念にのっとり、行政文書の開示を請求する権利につき定めること等により、行政機関の保有する情報の一層の公開を図り、政府の諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにすること等。

 

二 対象機関

法律に基づき内閣に置かれる機関(内閣官房等)、内閣の所轄の下に置かれる機関(人事院)、国の行政機関として置かれる機関(府、省、委員会及び庁)及び会計検査院。

 

三 行政文書の範囲

行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているもの。

 

四 行政文書の開示

 

(1) 開示請求権者

何人も、行政文書の開示を請求できる。

 

(2) 開示される行政文書の範囲

行政文書に次に掲げる不開示情報が記録されている場合を除き、開示。

(不開示情報報の範囲)

1) 個人に関する情報で特定の個人を識別できるもの等。ただし、法令の規定又は慣行により公にされている情報、公務員の職に関する情報等は除く。

2) 法人等に関する情報で、公にすると、法人等の正当な利益を害するおそれがあるもの、非公開条件付の任意提供情報であって、通例公にしないこととされているもの等

3) 公にすると、国の安全が害されるおそれ、他国との信頼関係が損なわれる等のおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報

4) 公にすると、犯罪の予防、捜査等の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報

5) 国の機関及び地方公共団体の内部又は相互の審議、検討等に関する情報で、公にすると、率直な意見の交換が不当に損なわれる等のおそれがあるもの

6) 国の機関又は地方公共団体等が行う事務又は事業に関する情報で、公にすると、当該事務又は事業の性質上、その適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの

 

(3) 公益上の理由による裁量的開示

不開示情報が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、開示することができる。

 

(4) 行政文書の存否に関する情報

行政文書の存否を答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、当該行政文書の存否を明らかにしないで、開示請求を拒否することができる。

 

(5) 開示請求の処理手続

1) 開示決定等は、開示請求があった日から30日以内に行う(30日以内の延長可)。

2) 行政文書に第三者に関する情報が記録されているときは、当該第三者に意見書提出の機会を付与できる。公益上の理由で開示するとき等は、その機会を与えなければならない。

3) 文書等は閲覧又は写しの交付、電磁的記録は、政令で定める方法により、開示する。

4) 開示請求及び開示の実施に係る手数料は、実費の範囲内で政令で定める。手数料の額は、できる限り利用しやすい額とするよう配慮する。

 

五 不服申立て等

 

(1) 情報公開審査会の設置

開示決定等についての不服申立てに関し、行政機関の長の諮問に応じ調査審議するため、総理府に惰報公開審査会を設置する。

 

 

 

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