(2) 排ガス発煙の評価
供試した排気濃度計の要目及び排気濃度の計測箇所を図6に示す。
排ガス発煙は、光透過式排気濃度計を用いて、排気集合管の位置での排気濃度で評価した。
(3) ジェットアシスト制御及び負荷制御装置
本制御装置は、次の機能を有しており、本装置を用いてジェットアシスト作動、水ブレーキ負荷制御などを行なった。
1]ジェットアシスト作動空気の開閉電磁弁のON/OFF制御
2]スクリューコンプレッサヘのPTOクラッチのON/OFF制御
3]スクリューコンプレッサのPTOブレーキ(連れ回り防止用)のON/OFF制御
4]水ブレーキの負荷特性制御(試験は、3乗負荷特性で実施した。)
(4) 実証試験条件
下表に示す試験条件により、実証試験を実施した。
備考 1 機関回転速度上昇設定時間は、供試機関で標準的に設定されている時間を1.0tsとした。
2 機関回転速度変化は、供試機関のアイドル回転速度750min-1(負荷率5.7%)から、ウォータージェット推進船などで港湾内で離岸、接岸時の急加速時に使用される最高回転速度1,450min-1(負荷率41%)まで急上昇した最も厳しい低負荷過渡時の回転上昇の場合とした。尚、機関回転速度上昇時の機関負荷は、機関回転速度の3乗(3乗特性)となるように負荷を制御した。
3.5.2 実証試験
(1) 過給機アシスト装置作動無しの場合の排ガス発煙
過給機アシスト装置を作動しないで、機関回転速度を750→1,450min-1と上昇する上昇設定時間を、標準時間1.0ts、25%長い1.25ts、及び25%短い0.75tsの場合の排気濃度比較図を図7に示す。また、これらの場合の機関回転速度上昇状況を図8に示す。
尚、排気濃度は、機関からはなれた位置で計測しているため、機関回転速度上昇開始から0.25ts程度遅れて応答している。