日本財団 図書館


表-2より、EVAフィルムに関しては若干の強度の低下がみられたものの、その他4種類の供試体においては繰り返し屈曲疲労による強度の低下はほとんどみられず、問題ないと考えられる。

 

2]耐油性試験

 

標準の強度を1としたときの浸漬後の各供試体の強度を表-8に示す。

 

表-8 油浸漬試験結果

053-1.gif

 

表-3より、EVAはターポリン、フィルム共に標準強度の約60%に強度が低下しており、耐油性に劣ることがわかる。PEはターポリン、ラミネート共に標準強度の約90%程度であった。一方、ウレタンターポリンは油の影響を受けておらず、強度に変化はみられなかった。この結果より、ウレタンターポリンの耐油性は全く問題はなく、またPE夕一ポリン、PEラミネートの耐油性も問題はないと考えられる。

 

2.2.4 まとめ

 

1]設定条件下での繰り返し屈曲疲労に関しては、EVAフィルムに若干の強度の低下が確認されたが、あとの4供試体に関しては全て充分な耐久性がある。

2]ウレタンターポリンについては、短期間(14日)では充分な耐油性がある。また、PEターポリン、PEラミネートに関しても耐油性は問題ない程度である。EVAターポリン、フィルムは、重油に対して耐性に劣る結果となった。

 

2.3 収納方法および投下方法の検討と必要器材の考案(その1)

 

2.3.1 検討項目

 

オイルカーテンの構造設計に際しては、その作動を確実に行えるための収納方法及び収納構造が重要であり、以下の項目が要求される。

 

(要求項目)

1]短時間での展張が可能。

2]確実な展張が可能。

3]少人数の乗組員での展張が可能。

4]誤作動に対する安全性。

5]船舶の艤装の容易性。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION