3-2. 改善試作品の設計
第1期流動試験にて目標性能をほぼ満足する形状を発見したが、暫定品のため実航走試験に耐える強固な構造としなければならない。また、艇体への取り付け構造を考慮した場合に、180mmのフェアリング長さは耐久性の上で不安が有る。
以上の理由から、第2期流動試験には以下の3種類の改善試作品を製作することにした。
(1) 長フェアリング型
基本的には180mmSRCフェアリング追加品と同じだが、実航走試験に耐え得るためにフェアリングをアルミ製とし本体にボルト止めしたもの。
(2) 短フェアリング型
艇体への取り付け性を向上する目的で、フェアリング長さを90mmに短縮し180mm品との性能の差違を調査する。
(3) 新形状品
既存品は、流量を確保するために吸い込み口を円形として表面積を大きくしている。
この結果、部品の外部形状が大きくなり部品価格の上昇につながっている。
よって、動圧利用を積極的に行い最小投影面積として外部形状を小さくし、これに合わせてフェアリングも小さいものとして取り付け性の向上を狙う。加えて、冷却水内部通路の曲がりを円滑にして、前述のフェアリングと合わせて抵抗の低減を図ったものとする。
図6に、第2期流動試験品としてこれらの形状を示す。