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(3)具体的に書かないと乗客に理解されないと思うもの。

a.「非常の場合、火災発生の場合、浸水の場合」汽笛又は非常ベル、船内放送に関するものであるが、これだけでは「非常の場合」の具体性が乏しい。

b.「海中投棄を禁止されているものを海に捨てないこと」:海中投棄を禁止されているもの(ガラスびん、缶等)を具体的に書いた方がよい。

c.救命筏投下時:「自動索固縛されているかどうか確認する」が抜けているものが多い。

(4)表示、マーク等は国内的には日本船舶標準協会のもの、国際的にはISOのものを使用する事が乗客の感覚に合致すると思われるが、項目が増えてくると関連標準を迫加、見直しする必要が有ろう。

 

等改善の余地がある。また、3.1.item24で述べた扉による「指つめ」もドアノブの改善と共に電車のドアに貼られている「注意」が参考になる等他の交通機関で採用されているもので良いものは積極的に採用することが望ましい。

 

4.2. 避難経路図等;

 

乗客の生命に関する最も重要なものは、非常集合場所の表示と非常脱出経路図であろう。脱出経路はHSCコードで義務づけられているが、その経路を乗客に理解して貰うには要所に掲示する必要がある。図4に「ゆにこん」の例を示した。これらは掲示するだけではなく、航空機と同様に、椅子のポケットに常備すること、外国人旅客に対する考慮として、和文、英文を備えることが望ましい。

 

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図4. 「ゆにこん」非常脱出経路図

 

 

 

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