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米国は訴訟大国であり、特にPL法に関しては50$さえ払えば弁護士は成功報酬払いで引き受けて呉れるので、気易く提訴できるので前記のような件数になっていると言える。日本ではPLセンターが相談に応じ、訴訟の代行をしているとも言える。そこでPLセンターの相談件数を米国のPL訴訟件数と見做すこともできよう。表1.に97、98年度の相談件数を示した。平均5,100件/年。この数字を図2.の米国連邦地栽へのPL提訴件数と比較してみる。1974年から3〜4年を経た時点では約5,000件/年をしめしており、偶然とは思うがよい一致を示している。このことは、訴訟好きのアメリカ人と片付けるのではなく、日米苦情については同じように発生しているが、日本の特殊事情によって、表面にでないだけで何時米国のように爆発するか分らない内因を包含していると警戒しなければならない。

 

表1. 日本のPLセンター相談件数2)

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1.3. 個別交渉で片づける日本の特徴;

 

個別交渉で大半を決着する日本の特徴について、朝日新聞の記事2)をそのまま引用してみる。

『製品事故の情報を開示したがらない企業は、できるだけ裁判を避け、被害者との個別交渉に持ち込もうとする。裁判に代わる「中立的な紛争処理機関」として業界ごとに設けられたPLセンターは、実際には企業の個別交渉を後押しする形になっている。PLセンターは図のように、消費者から苦情を受けると、まずメーカーとの個別交渉を勧める。解決しなければセンターの相談員が話し合いに加わる「あっせん」をし、次に弁護士や学者らでつくる審査委員会が「裁定」する。大半は個別交渉で決着する。

自動車製造物責任相談センターの場合、昨年度は個別交渉(547件)の約8割が解決したという。どう解決したのか、すべての相談者から確認をとるわけではない。あっせん・審査に至ったのは車体からの出火や急発進による衝突など12件。事故車は基本的にメーカー側が問題の有無を調べる。家電製品PLセンターもほぼ同様だ。両センターとも相談員は大半がメーカーの出向者で、業界団体が運営費を負担している。どのセンターもあっせんや裁定はわずかしかない=表1.

企業と消費者双方の合意がないとあっせんに進めず、企業側が拒むケースも多い。

弁護士や消費者団体のメンバーらでつくる市民団体「PLオンブズ会議」は法施行4年を機に実施した各センターの調査で「情報が公開されず、消費者の期待にこたえているとはいえない」と指摘した。

 

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