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Fig.7.93 支柱とジャッキによる甲板凹部の押上げ49)

 

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Fig.7.94 隔壁板の大曲り矯正法49)

 

加熱冷却によるひずみ取りの考え方は、6.2.3で述べた通りであり、Table 7.46に加熱方法の種類と特徴を示す。線状加熱は溶接ビードの裏側を焼いてひずみを取るもので、背焼きするという。松葉焼きと点焼き(お灸)はパネルのひずみ取りに用い、後者はひずみの発生している範囲に対して点(加熱)間隔60〜70mm程度、点は径約20mm程度として水冷するのがよい。格子焼きは、パネルの大きなひずみ取りに、三角焼きはビルトアップした部材のひずみ取りにそれぞれ用いられる。加熱時間などは条件によって異なるので一概にいえず、経験を伴うのはやむを得ない。Fig.7.95は、突合せ継手の加熱温度と溶接残留応力の関係50)である。ひずみを取るには、少なくとも5083-O及び同-H112合金は400℃近くまでの温度に到達することが前提となるが、火口直下を除き、周囲がその温度に達するには時間がかかる。図からみると、一点加熱よりも二点加熱、さらに繰り返し加熱の方が低い温度でひずみが取れやすいといえるが、繰り返し加熱が最も時間を要する。なお、加熱しすぎて溶けた箇所は、置きビードした後、グラインダ仕上げをすればよい。

 

Table 7.46 ひずみ取り加熱方法の種類と特徴

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*7.58 Fig.7.93と7.94は、鋼船の例である。前者は第二甲板と上甲板、第三甲板と第二甲板のように間隔の比較的狭いところに適する。この場合、上部の甲板の加熱は、点状に加熱しながら次第にジャッキで押し上げる。この方法は、点焼きとか線焼きの局部加熱水冷法よりも作業能率がよく、直接的であって技術的にも易しい49)

 

 

 

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