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Table 7.44 溶接構造パネルのたわみ

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注.(1) ロンジのピッチは300mm。

 

Table 7.45 πセクションのたわみ

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注.(1) テーパ付きとして、ロンジのピッチを270mmに修正して算出。ただし、板厚は6mm。

 

Table 7.45は、比較のために示したπセクションの場合である。πセクションは、溶接構造の板厚7mmに対して6mmで済むのが普通であり、しかも長辺の溶接が不要であるから、δがかなり小さくなる。溶接構造の場合は、強度上の要求からよりも、ひずみ防止の見地からパネルの縦横比a/bをことさら小さくしている例が多い。しかし、πセクションは、a/bが1.0付近でδが最大となり、これより大きくなるにつれてδが小さくなることとなる。すなわち、πセクションでは、強度上の要求さえ満足すれば、ひずみ防止上の余計な部材を加える必要がないわけで、部材数の節約や溶接量の大幅な減少を図れる利点があることを示している。Table 7.45をTable 7.44と比較すると、例えば、ロンジピッチ300mmのπセクションを使用してフレームスペースを1,000mmとしても、溶接構造で450mmのスペースとしたときよりもパネル中央のたわみが遥かに小さくなることが分かる。

 

7.9 ひずみ取り作業

 

7.9.1 ひずみ取り

 

7.4.2(2)で述べたように、溶接変形は避けて通ることができず、部材を組立てた際には溶接残留応力の発生とそれに伴う何んらかの種類の溶接ひずみが発生する。これらが著しいときは、寸法精度の劣化と構造物としての性能低下をもたらすので、ひずみ取りをして矯正することが必要となる。溶接ひずみとしては、Fig.7.90に示すようなT型やI型などの組立てにおいて、中性軸より離れた位置を溶接する場合に生じる溶接線方向の縦曲がり、外板などに見られるやせ馬、隔壁などにおける板のたるみなどが主なものである。

ひずみ取りに必要な工具類は、ゴム又はプラスチックハンマ(鋼ハンマを用いる場合は、頭部を牛皮で包んだもの)、張り糸、当て板、蜂の巣定盤用ジャッキ、酸素・アセチレンバーナ又は酸素・プロパンバーナ*7.57と水管であり、遮光眼鏡その他の保護具類も必要となる。

 

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Fig.7.90 中性軸と縦曲り変形の関係

 

*7.55 Table 7.43は、矩形板の対辺に曲げモーメントが作用した場合であるから、四辺を溶接したときは各対辺の係数を加えることになる。たとえば、a/b=2.0の場合を例にあげると、Table 7.43からb/a=0.5の係数kは0.0964593である。a→b、b→aに入れ替えるとb/a=2.0のときのkは0.0174125である。したがって、両者の和0.1138718が四辺を溶接したときの係数で、たわみδは次式となる。

δ=0.1138718Mb2/D

 

*7.56 この計算は、条件を極端に単純化しているから、オーダーを見る程度として判断の基礎とすればよい。ただし、微小たわみ理論によるものであるから、たわみが板厚のオーダー以下でないと誤差が大きくなるので、額面通りに受け取れないことを承知しておく必要がある(実際には、たわみがもっと小さくなる筈である)。また、溶接によるひずみ(たわみ)は、外観上からその絶対値(たとえば、たわみは1mm以下にせよなど)を対象とすることになる。

 

 

 

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