注.(1) R=0. 1,800cpm.
また、融合不良は余盛があると疲労強度に影響しないが、余盛を削除すると溶込み不良の影響に類似となる26)。
Fig.7.56は、健全な5083-O合金12mm板突合せ継手について、余盛を現場的にグラインダ仕上げした場合のS-N曲線27)であり、余盛あり(溶接のまま)と比べて疲労寿命がおおよそ倍に伸びている。また、Table7.35は、6N01-T5合金についての同様な疲労試験結果13)である。このグラインダ仕上げは板面まで余盛を除去した場合であるが、溶接のままと比べて疲労強度(応力振幅、N=107)は1.5kgf/mm2向上している。
外観上からのビードの良否は、実技試験における判定基準参考例として文献18)に各写真が提示されているから、それと対比されるとよい。しかし、現場作業のビードは、限られた環境で身体を動かしながら500〜600mmの長さを一息に溶接するのであるから、比べると多少劣るのはやむを得ないともいえるが、現場で比較的多く見受られる不良例を次に示す。