ポストを通した結果の[NCデータ]をプロッターに出力したのが、NC機のオペレータ用の作業指示図[図6.3.2 オペレータプラン例]に見る[NCオペレータプラン]であり、NC切断機への指令として編集したものがNCテープ様式の[NC入力]データである。
最近では印字マーキン搭載機が実用化されてきたが、まだ一般的には部品名称などの文字情報はNC機でマーキンしないのが普通であるから、NC機のオペレータは、この同時出力の指示図に書かれている、部品名称などの記事を切断部品に転写する。
オペレータプランには、出力日付、NCテープ番号、鋼板サイズ/数量の他に、要すればネスティングされた部品の(重量/切断長)管理量から(NCデータから積算した)予定マーキン時間/切断時間が表示される。
6.4 数値現図の互換性
時代の進展に伴って、造船業態も変化し、数値現図の互換性、なかんずくNCデータのシフト流用が問題になってきている。その要因や事例について紹介すると判りやすいが、まだまだ事態は多面的/流動的であり、本書の記事にはそぐわないので、これまでの互換性検討の状況と原則的な対応策に絞って解説を加えておきたい。
なお互換性という意味には、いろいろのレベルがある。ここでは、電子フォマットとなったデータの共用/流用性を考える。
6.4.1 ソフトウェアの互換性
これまで新規に開発され実用化されてきたソフトウェア・システムに、初めから同種システムとの互換性を要件にしたものはない…といって過言ではない。