このコンピュータ画面でのフェアリング結果は、適宜縮尺でプロッタ作画して眺め、要すれば部分的に原寸で精密作画して、さらにフェアネスを確認する。
この方法で、まずボックスラインを押えた主船体部を仕上げ、さらに船首尾端部で、この主船体の曲線から、円弧とか楕円弧等の二次曲線に変化する部分: R止まり線(既出)と補助線のボックスラインとをあわせた3面図のフェアリングに入らなければならない。この端部の固めでは、最初にR止まり線とボックスラインとが同時にフェアーであるようにすることがキーポイントになる。
2.3.3 フィレット
さて、ここで首尾端の「丸め」のように、部分的に応用される補助的なフェアリング方法を紹介しておこう。
さきに見た[図2.2.5 簡易船首]で、円筒のバルバス・バウは、いきなり船体曲面に折れ: KLで取り合っている。いわゆるCO級連続で、滑らかな接続ではない。これは特例だが、普通の船型にも類似したアッペンデージとして、プロペラ・ボスがある。
[図2.3.3 ボッシング部のフェアリング]で、プロペラ軸受けと外板との取り合いは、そのままでは滑らかな曲面とはならず、やはり図の左: フィレットなしに示すように、角度をもった繋がりとなる。この角張った部分を滑らかな面にするために、図の右: フィレットありに示すように、部分的に逆円弧状の面を当てはめることを、「フィレット」をつける…という。