2.2 システム構成と処理の流れ
システムの「道具立て」ハードウェアとソフトウェアにつき説明しよう。
2.2.1 システムの機器構成
フェアリング作業に使う機器は、他の数値現図作業に使うものと同じで、PC:パソコン一式(キーボード、モニター画面を含む)に、プリンター、プロッター、ドラフターを接続させる。型用フイルムに精密作画する機能のドラフターには、2m幅を間欠送りで長尺で描ける機種があり、その原寸アウトプットを並べれば、従来の現図床での現尺線図を再現できる。
フェアリング・システムだけを導入するにしても、これだけの設備は必要である。
フェアリング作業でのプロッター及びドラフターの使用頻度は低く、フロッピー渡しのオフラインでもよい。
したがって作業の種類/範囲/量など目的に応じて共用とされている。
ここで共用と言うこともあり、フェアリングを含めて、以下に説明する数値現図システム全体での機器構成及びネットワークにつき、述べておきたい。
[図2.2.1 数値現図のハードウェア構成例](次頁)は、NCマーキン切断を採用し設備1台フル稼動させる造船所が、数値現図の全サブ・システムを自社で処理する場合を想定した構成で、あくまで概念的な参考例として示した。
図の各PCの右手に、搭載するソフト:数値現図サブ・システムの種別を記してある。
[表2.2.1' 数値現図での作業工数比率]を推定して、作業量のバランスから、導入ソフト数は、フェアリング・ランディング・外板処理・フレーム処理は各1セットで足りるが、内構処理は5セット、NC処理では「ネスティング+カッターパス」を2セットに「ポスト」は1セットが必要と予想してみた。