これについては既にその現象が現れているが、今後も隻数は時間とともに減少していくであろう。
これまでは湾内の船舶だけを相手にしていても仕事量は十分あり、採算もなんとか合わせられたが、それは、内航船船主と比べて関東地区の船主の多くが湾外で修理をすることがないために他地区での修繕の競争状況を熟知せず、用船料などにも恵まれ、修繕費が高くても支払えたためである。また、官公庁船でも、随意契約的に自らの設定した価格の範囲内であれば競争を強いられることはなかった。
これからは、このような関東地区特有の市場特性にいつまでも甘えていてはいけない時期に来ている。
2] 種類別分析(表4-1-4、表4-1-5)
a. 船種別
最近のピークである8年度でみると、修繕売上4,468百万円のうち68.4%は作業船等が占めており、その額は3,056百万円に達し、また、隻数的にも571隻で79%を占める。