4-4 造船業界としての組織的営業活動
「新潟小型船舶工業会」主導により、パンフレットを活用した陸上製品認知度アップのための情宣活動・PR活動を継続的に進めるとともに、認知度アップに最も効果的なパンフレットの配布先についての再検討も必要であろう。
また、行政等が主催する「製品展示会」「製品見本市」等に対する出展も一考である。新商品開発を伴った見本市等への出展については、行政等でもその出展費用に対して補助金制度を設けている場合もある。
4-5 共同営業・受注
アンケート調査結果から明らかなように、管内中小造船業界にとって営業部門は最も手薄で脆弱な部門の一つである。したがって、本章2節で示したとおり、経営資源の相互補完を図るため、ケースバイケースで共同化したり個別対応したりと柔軟な対応が可能となるような営業・受注分野での「共同化」の体制を構築することが急務である。
管内には、従来から「協同組合」としての組織がいくつか存在している(「図表III-4-1」参照)。こうした組織を、より活性化させて今まで以上に踏み込んだ活動を行っていくことも重要と考えられる。
こうした管内の協同組合の実状をみると、地域的にまとまっていること、組合員企業同士の経営資源がお互いに把握できていること、リーダー企業が存在し役割分担や利益配分等がしっかりできていること等、「共同化」に結びつく要素を備えている組合も存在している。ある協同組合へのヒアリングによれば、組合名義で営業活動することにより、「受注」獲得率が高まっているという例もあり、こうした既存の協同組合という組織機能のメリットを見直していくことは十分に意味のあることであろう。
なお、新潟市事業「新潟市郷土資料館」建設にかかる「北前船」の展示船について、「新潟造船業協同組合」での共同受注が検討されており、仮に実現した場合には、今後の管内造船業界の共同化についてモデルケースとなることを期待したい。