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2-2 FRP・アルミ陸上製品の市場特性

管内中小造船事業者は、小型漁船におけるFRP化・アルミ化に伴い、その造修の大部分はFRPやアルミ製船舶となっている。このためFRP成形加工技術やアルミの切削、曲げ、溶接といった技術は相当程度蓄積されており、この技術を活かす分野としてFRP・アルミ製陸上製品に着目する。

プラスチック成形加工等の陸上製品は、漁船建造に比較して「精度」「コスト」「納期」等の要求が厳格であることが一般的である。前述のとおり、参入分野の選定条件として、新規設備導入を行わないため、大量生産によるコストダウン等のスケールメリットを享受できないことから、先発業者と競合する分野は回避して多品種少量生産・単品型生産の分野への進出が得策であろう。

想定するFRP・アルミ製陸上製品の多くは、建築物(公共・民間施設)の建設と密接に関連しており構造物に付帯する製品が多い。その受発注方法の形式について、以下に検証してみる。

受注ルートについて

基本的には、発注者から直接受注するか、元請業者からの下請として受注することになるが、大半は後者ルートとなる。その場合、FRP、アルミ両分野ともそのほとんどが建設業者及び設計業者からの受注になると考えられる。

しかしながら、元請建設業者の工事発注形態は、一次下請または二次下請業者への原則一括発注であり、元請業者から直接受注すること自体容易ではない。それ故、主に一次、二次下請業者への営業活動に注力することにより受注パイプを形成し、経常的に発注依頼が入るような経営努力が必要となる。

建設業としての営業行為について

現在、建設工事を請け負う場合に、工事請負金額が一定金額を超える工事は「建設業許可」が、また、指名入札工事を請け負う場合は更に「入札許可」が必要とされている(巻末: 「資料I」参照)が、管内中小造船業者が建設工事を行う場合、この許可を取得してまで営業を行うメリットは少ない。その理由としては、

・ 許可取得には経営業務を一定年数経験した者や専任の技術者を有していなければならない等、比較的厳しい要件を充たさなくてはならないこと

・ また、仮に許可を取得したとしても、許可業者のランク付けが低位になることが予想され、その結果、工事金額の低い小規模工事しか受注できないこと

などが考えられ、地域内建設業者の下請業者として許可が必要でない工事を受注していくのが現実的であろう。

 

 

 

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