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D. 降圧効果と尿中Na排泄量との関係

投与4週後のトラフ血圧値と観察期間中の血圧値との差を降圧効果として、尿中Na排泄量との関係を検討した。尿中Na排泄量120mEq(食塩換算7g)を堺として低食塩摂取群と高食塩摂取群とに分けると、収縮期血圧は両薬剤とも塩分摂取状況にかかわらず降圧効果は同様であったが、拡張期血圧はエナラプリル投与群では高食塩摂取群でやや減弱する傾向を認めた(図3)。

 

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図3. 降圧効果と尿中Na排泄量との関連

 

E. 年齢と降圧効果との関係

年齢と降圧効果との関係をみると、アムロジピン投与群では回帰直線は平坦であり、年齢にかかわらずアムロジピンの降圧効果は一定であることが示唆された(図4)。一方、エナラプリルは年齢が増加するとともに、その降圧効果は減弱する傾向が示された。

 

アムロジピン投与群

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エナラプリル投与群

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図4. アムロジピンまたはエナラプリル投与4週後の平均血圧の変化と年齢との関係

 

 

 

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