平成13年度は性能解析/評価ツールを基にバイアス問題/遠近問題等の地上疑桜衛星自身の評価試験結果の解析・検討、性能・問題点の把握を行う。
(d) 機上機器の開発(その一)
オハイオ大学の開発をベースに機上機器のシステム設計、詳細設計を以下のように行った。
開発した地上疑似衛星の性能を評価するため、地上疑似衛星から送信された信号を受信する必要がある。RTCA SC159の方式は、Pコードを使用し特別なコードデータを使用する特殊なものである。GPSから放送されているPコードを受信するためには、C/Aコードを受信しハンドオーバワード(HOW)を参照することによりPコードを決めている。これは、C/Aコードの周期が1ms程度であるのに対し、Pコードの周期が1週間程度あるため、Pコードを直接サーチすることが難しいためである。
そこで、弊社で開発した地上疑似衛星では、オハイオ大学の開発をベースとしたハンドオーバ受信機で受信できるよう、Pコードへ乗り移るための補助として、C/Aコードも合わせて送信できるようにした。
機上機器である地上疑似衛星信号を受信する受信機の開発は2つのフェーズに分けて開発を行う。
1]第一フェーズ ハンドオーバ受信機開発
GPS受信機がGPS衛星のPコードを受信するのと同じ原理でPコードへ乗り移る方式である。そのため、地上疑似衛星から放送されるC/Aコードをまず受信し、HOWワードをデコードする。このHOWを使用して、Pコードに乗り移る受信機の開発である。