地上疑似衛星の開発においては、地上クロックの代表的候補として下記の2種類を考えている。
1) OCXO
2) ルビジウム
これらのクロックを使用し、平成12年度は、1〜10秒毎でのアラン分散による短期安定度及び長期安定度から地上疑似衛星のクロックとしての適否或いは問題点の摘出を行う。
2]バイアス問題/遠近問題の評価計画の策定
平成12年度は平成11年度で作成した地上疑似衛星を用いて、これに可変減衰器、混合器、GPSシミュレータ、(GPS+地上疑似衛星)受信機等を用いたバイアス誤差/遠近問題の性能解析/評価ツールを作成する。
可変減衰器の可変範囲は地上疑似衛星の使用される覆域によって計算されるレベルの変化に相当する量となる。
地上の疑似衛星のバイアス或いは遠近問題の測定は、地上疑似衛星、GPSシミュレータ、(GPS+地上疑似衛星)受信機の組み合わせで、可変減衰器の減衰量を変化させて地上疑似衛星とGPSシミュレータの擬似距離の差を(GPS+地上疑似衛星)受信機で測定することで行うことができる。
この場合、地上疑似衛星、GPSシミュレータ、(GPS+地上疑似衛星)受信機は同一のクロックで外部動作させることで、送信クロックと受信クロックのドリフトによる変化をなくして1つの受信機での測定を可能としている。また、地上疑似衛星のレベル変化に対するGPSシミュレータの擬似距離変化を測定することで、地上疑似衛星がGPS受信に与える影響についても測定できる。