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3.5.4.1 タイミングの獲得及び維持

 

3.5.4.1.1 主タイミング基準(Primary Timing Reference)

 

機上VDLは、その主タイミングを、その配属ユーザ・グループ及び地上局コード(GSC)に対応した受信Mアップリンク・バースト(3T構成の場合はLBAC11、3S構成の場合はLBAC7、9または11のいずれか、その他の構成の場合はLBAC5)から導出されるものとする。タイミング基準点は、その配属ユーザ・グループに対応したMアップリンク・バーストの同期シーケンスの第1受信シンボルに基づいて確立するものとする。伝送バーストに対するVDLの媒体アクセス機会は、表3-49及び表3-50に示す伝送シンボルにより、この基準に関連して設定するものとする。

 

注1)機上VDLは、通常のタイミング状態(TS1)にとどまるためにその主タイミングを、地上局と比較した航空機の位置に基づいて正確な時間の±1シンボル期間の範囲内に維持する必要がある。このタイミング公差は、3.5.4.1.4項及び3.5.4.1.5項に示すタイミング状態移行規則を制定するための基準である。このタイミング精度要件については3.5.3.1項を参照すること。

 

注2)個々のユーザ・グループのTRP間における相対タイミングは、表3-51aに示すとおりである。

 

3.5.4.1.2 代替タイミング基準(Altermate Timing Reference)

 

3.5.4.1.3項〜3.5.4.1.5項の手順により必要となる場合に、機上VDLは、ATSからTS2における代替タイミングを導出するものとする。ATSは、ユーザ・グループまたは他のユーザ・グループ(が利用できる場合)と、当該MACサイクル間に受信した機上無線のユーザ・グループを制御するもの以外のスロット内のMアップリンク・バーストに対応するポーリング応答(3T構成を除く)である。この代替タイミングは、受信したポーリング応答またはMバーストの同期シーケンスの第1受信シンボルに基づいて導出されるものとする。機上VDLは、次の条件に一致する場合にATSからタイミングを得るものとする。

 

Tr<Ta+0.04・CTC2・Ts

 

ここで、Taは機上無線機のクロックにより決定するATSの予測時刻、Trは機上無線機のクロックに関するATSの実際の到達時刻、Tsはシンボル期間、また、CTC2は、CTC2カウンタ(3.5.4.1.3項に定義)の現行値である。CTC2が800より大きな場合には、すべてのATS時刻更新が認められる。時刻が更新した場合には、CTC2は0にリセットされる。

 

 

 

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