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この結果からモード3の伝送フォーマットは、エラーコレクションの能力が優れた特性を持っていることが分かり、5.2.8項と合わせて、クリティカルな情報の伝送に適したフォーマットといえる。

 

5.2.10 評価結果のまとめ

 

(1) モード3のリアルタイム性の実現

モード3の物理層試作結果がSARPsで規定されるデータ遅延量(最短応答時間から算出した142ms)に対し、24ms以下と大幅に規格を満足する結果であった。また、通信制御部の処理を除いたハードウェアの遅延時間は、14ms以下であり、通信制御部で許される遅延量を逆算すると128msの時間を割り当てられることになる。ここで、通信制御部を処理時間の中で除いたのは、実用機材を運用した場合に、上位層の処理を細かく網羅しなければならず、また、使用するコンピュータの能力によって如何様にもなることが予想されるため、今回汎用のPCを使用し測定した結果が実機に直接結びつくものではない。結果としてVDLモード3のリアルタイム性は、上位層の処理遅延量に大きく左右されることになる。

 

表5.2.10-1 処理遅延量実測値

099-1.gif

*H/Wに占める処理時間

 

 

 

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