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5.2.5 複数ユーザグループの検証

 

VDLモード3には、同一周波数を複数のユーザグループとして独立に制御する事が可能である。ここでは、機上局が、周波数を変えることと変わりなく物理層の段階で、ユーザグループ制御を正確に行えるか検証する。

(1) 設計要求

機上局に於いて、異なったユーザグループのデータは受け付けない。

(2) 評価条件

地上局から複数のユーザグループに対し、異なったデータを送信し、指定されたユーザグループチャンネルのデータのみ受信できることを確認する。

 

093-1.gif

 

(3) 評価結果

図5.2.11-5は、システム構成が2V2D時に、ユーザグループBとして指定された場合の結果である。この図より、MバーストがBスロットのみに受信されており、且つ、V/Dバーストも自局ユーザグループのDスロットのみ受信されていることことから、異なったユーザグループのデータを適切にマスクできていることが確認された。

 

5.2.6 音声チャンネルの検証

 

音声チャンネルの検証に、特に重要な部分は、音声をコード化するまたはデコード化する音声処理部にある。しかし、現在のところ音声処理部として、独自に評価されている段階であり完成された状況になく、VDLモード3に組み込まれた状態で評価することができない。このため、音声処理部を除く処理遅延および処理シーケンスが確立できているか検証した。

(1) SARPsの規定

6.4.2.1によれば送信音声をデコードし、RFバーストとして送信するまで、150ms以下でなければならない。(この中に地上ネットワーク遅延量の45msを含む物とする)但し、モード3のシステム構成では、音声チャンネルとして使用できる間隔は、120msとなる。

(2) 評価条件

音声処理部の送信許可処理時間を計測するため、5]音声要求(RTS)を行ってから通信制御部から音声処理部に7]音声許可をするまでの時間と、V/Dバースト音声ヘッダを出力する時間をそれぞれ、計測した。

 

 

 

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