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2.1.8 118〜137MHz帯域外のサービスの保護

 

2.1.8.1 VOR受信機の保護

 

会議では、108〜118MHz帯域内で作動するVORは、VHF航空移動(ルート)通信帯域に隣接して位置していることに注目した。過去において、機上送信機及びVOR受信機間における妨害の可能性は、このような状況についての妨害報告がなかったことから無視してよいと想定されていた。VORシステムを通信帯域に導入したことで、VDL送信の隣接チャネルの電力が、DSB-AMの電力よりも大きくなったため、妨害の可能性は増大していることが確認された。

 

2.1.8.2 会議では、次のような信号が存在する場合は受信機が、-39dBμv/m(-80dBm)の所望信号を検出する能力を持つことをVOR SARPs(50kHzチャネル間隔)に盛込む必要があるとの報告を受けた。

a) 所望の信号より20dB低い望ましくない同一チャネル信号

b) 所望の信号を34dB上回ったため、所望の信号から50kHz除去された望ましくない信号

c) 所望の信号を46dB上回ったため、所望の信号から100kHz除去された望ましくない信号

d) 所望の信号を50dB上回ったため、所望の信号から150kHz除去された望ましくない信号

 

2.1.8.3 会議では、上記で定義したVOR受信機のロールオフは、VDL送信機マスクのロールオフよりも遅速であることが報告された。結果として、考慮する必要があるのはVDLの基本原則のみということになった。VDL無線の電力及びVOR受信機の特性を知ることで、各種の周波数分離に必要とされる隔離は計算することができ、VDL信号はVOR隣接チャネル信号と同じ効果を持つと想定することが可能となった。

 

2.1.8.4 見積もられた隔離の数字が現実に即しているかどうかを判断するため、航空機システムの設置者から、VHF通信とVORアンテナとの間で達成可能な隔離及びVORに対するVDLの、妨害メカニズムについての情報が要求されたことが報告された。

 

2.1.8.5 GNSSの保護

 

地球位置決定システム(GPS)、地球軌道航法衛星システム(GLONASS)及び補強システムを含むGNSSの航空ユーザは、1559〜1610MHz帯域内で受信機を操作していることが同会議に報告された。

 

 

 

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