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2.1.5.2 VHF DSB-AM

 

2.1.5.2.1 DSB-AMのSARPsには、受信機の効率的な隣接チャネル拒否に関するステートメントしか記載されていないこと、かつ、118〜137MHzの帯域内で強度の望まない信号が現存する状況下での性能については全く規定されていないこと(2.1.4.1.3項参照)が指摘された。結論として、DSB-AM装置の場合、VDL通信が並行して行われる航空機の機上で使用するのが目的であり、望まない強度の信号が存在する状況下での性能についてもまた、規定する必要があることが確認された。

 

2.1.6 遷移の諸要素

 

2.1.6.1 会議では、現在のICAO VDL RF SARPsに頼っているアビオニクス製造業者が、25kHz/8.33kHz DSB-AM及びVDLモード2の操作ができるマルチモードのVHF無線を製造していることを認識している。業界は、航空輸送顧客が購入したVDLモード2に使用可能な無線で、ハードウェアのアップグレードを必要とするものは、少なくとも2000、そしておそらくは最高5000にまで達することが指摘された。

 

2.1.6.2 会議では、提案されたRFマスクの変更は、既存のVDLモード2装置が達成し得る実際の性能を考慮に入れつつ一部で開発されたことに注目した。それゆえ、既存装置の大半は、提案の改良型RFスペクトル・マスクに適応するために大幅なハードウェア・アップグレードをする必要はないとの意見で一致した。以下のような状況になった場合、現行の(Annex10)マスクを厳正に尊重している装置は、問題が発生する。

a) VDLモード2アプリケーションの実施が、同一エリア内において、多くのVDLモード2の割当てが必要となるほどにまで発展した。

b) VDLモード3ディジタル音声サービスの実施が開始された。

 

これらの状況は、2005年以降には世界の一部地域で現実化すると予想されるため、移行に関する調整事項をAnnex10に盛り込み、それによって、装置がそれらの地域で現実化する時期が来るまで、現行のRF SARPsのみに適合させる必要があるとの提案が出された。

 

2.1.7 会議では上記のような検討に基づき、次の勧告を作成した。

勧告3/1-VDLモード2に関するSARPsの修正

Annex10、第III巻の第I部及び第II部を、協議事項3に関する報告に示すとおり修正する。

 

 

 

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