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2.1.3 個々の航空機間におけるVDLモード2からVHF DSB-AMへの妨害

 

2.1.3.1 試験結果及び想定に基づき、会議では、スペクトル・マスクを強化することに合意した。これには、割当てられたVDL周波数に隣接する10個のチャネルに周波数チャネル制約を課する必要があることが報告され、これらの制約は、完全な周波数割当て計画作成に過度の制限を強いることはないため、受入れ可能であることが確認された。

 

2.1.3.2 会議では、このマスクが周波数管理方法とともに飛行中の航空機間に必要な保護を提供するが、航空機が空港地表運航の間に300mと離れていない場合には、まだ妨害が生じる可能性があるということを認識した。該当する二つの航空機のサイズ及び地域環境により、48〜54dBの自由空間RF経路損失値に対応して50〜100mの分離距離が確認された。近辺の地上反射を考慮に入れると、実際の値は6dBも低くなることが認識された。

 

2.1.3.3 このような低いRF経路損失値により、一方の航空機の被害受信機が他方の航空機の近接する送信機による送信から受けるエネルギーのレベルが、その送信機用に規定されたRFスペクトル・マスクとは関わりなく妨害へとつながることになった。会議では、このように両方同時にDSB-AMを使用するような二つの航空機が関与する妨害は、受入れ可能であると見なすこととした。その結果、会議では、VDLモード2送信からの同様の妨害もまた、受入れ得るとの独自の見解を表明した。ただし、VDLモード2を全面的に使用した場合は、状況は違ったものとなり、容認性に関して更なる評価が必要であることが確認された。

 

2.1.3.4 会議では、その計画作成規準を展開する必要があるチャネルの数が、VDLの導入に関する最も重要な要因であることを承認した。更に、第一隣接チャネルに対する厳密な要件は、製造業者が第二及び更に離れた隣接チャネルの要件を満たすことができるかどうかに重大な影響を及ぼすと報告された。この観点から、現在のマスクと比較した場合に、第一隣接チャネルに対する要件を2dB緩和するとの提案が承認された。

 

2.1.4 同一航空機上におけるVDL及びVHF DSB-AM音声通信の同時作動に関連する諸問題(機上、同一サイト妨害)

 

2.1.4.1 同一航空機上におけるDSB-AM音声の二重VHFチャネル運用

 

 

 

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