1. 概要
1.1 リアルタイム空地データリンク研究の実施体制
(財)航空振興財団では、運輸省航空局の要請に基づき、平成9年度から「リアルタイム空地データリンクの開発に関わる研究」を開始した。平成9年度は、初年度として学識経験者及び航空システム関連の専門家から成る「リアルタイム空地データリンク研究委員会」を設置するとともに、リアルタイム空地データリンクの基本設計にかかわる調査研究を実施した。平成10年度は、平成9年度の調査研究に基づきリアルタイム空地データリンクの要素技術にかかわる部分の基本設計、機能設計及び部分試作ならびに利用環境を想定した運用評価シミュレーション・プログラムの基本設計に関する検討を行った。
平成11年度は、平成9年度及び平成10年度の調査及び検討をもとに、変復調部ならびにTDMA制御部及び運用評価シミュレーションの試作及び評価を行った。本書は、その研究内容について報告するものである。
1.2 実施期間
開始 平成11年7月5日 完成 平成12年3月10日
1.3 調査研究のテーマ
(1) リアルタイム空地データリンク試作機の要件調査
(a) ICAO等におけるリアルタイム空地データリンクの規格検討状況
(2) 下記のリアルタイム空地データリンク装置部位の試作(同期/伝送制御方式の試作)及び評価(TDMA運用プログラムの試作)
(a) 変復調部
(b) TDMA制御部
(3) リアルタイム空地データリンクの運用評価用シミュレーションの試作及び評価(試作システムの評価・解析)
1.4 調査研究の担当
調査研究の全般を日本電気株式会社が担当した。
1.5 平成9年度の研究概要
「リアルタイム空地データリンクの開発に関わる研究」の初年度として、以下の研究テーマに基づいた調査及び検討を行った。
・ICAOにおけるリアルタイム空地データリンクの規格検討状況の調査