日本財団 図書館


第3節 業務としてのネットワーク利用の規則化

 

グループウェアあるいはイントラネット、インターネットを縦横に活用している民間企業においては、業務中のネットワーク利用は既に業務の一部となっており、対面によるコミュニケーションと同等の地位にネットワークを利用した連絡や情報交換などのコミュニケーションが位置付けられている。

民間における典型的な利用例は次のとおりである。

・顧客ないしは社内との連絡に電子メールを利用する

対面のための時間調整が難しい相手や、離れた場所にいる相手との連絡のためには、時間を選ばない電子メールによるコミュニケーションが有効である。また、文書の形で残るため、やりとりの記録や確認にも利用できるメリットがある。

 

・調査を要する情報をインターネットの検索エンジンで検索したり、不明な点についての質問を電子掲示板・電子会議室に投稿する

ネットワークはそれ自体が巨大なデータベースだといえる。全文検索でホームページの情報を検索したり、電子掲示板や電子会議室で質問に答えてもらうことによって、膨大な知識やノウハウを自席から利用できる点が大きなメリットだといえる。

 

・大人数からなるプロジェクトの連絡には、メーリングリストを用いる

電子メールは1対1のコミュニケーションが基本であるが、メーリングリストを用いることによって限定されたメンバーの間でメッセージを共有することができる。特定テーマに関する議論をメンバ全員に同報することができる点にメリットがある。

 

・様々な事務書式は雛形の文書ファイルの形で共有データベースに格納されており、必要に応じてダウンロードして文書を作成する

定型的な書式を電子化しておくことにより、再利用による事務の効率化と電子文書のデータベース化による情報共有のメリットがある。

 

また、地方公共団体においても、例えば、埼玉県毛呂山町のように、庁内LAN活用のための共通ルールにおいて、「全庁的に共有すべき情報を、LAN上に積極的に掲載することにより、積極的に開示し、職員間の情報伝達やコミュニケーションを促進し、住民サービスの向上を図ること」「職員は、LANの利用について、タッチタイプを含め積極的に研修すること」といった規定を定めている団体も存在する。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION