その際、職員全員がタッチタイプ技術を習得するにとを目指し、すべてのパソコンにタッチタイプ研修用のソフトをインストールしてその普及を奨励したのである。そして現在、研修は個別システムにおける研修を除き、すべて職員主催の自主研修会で対応している。
(2)管理職の理解を求める
職域全体を円滑に行政情報化の波に乗せていくためには、管理職の理解が重要な要件となる。管理職が「若い職員が自分には手におえない流行の機械をいじくり回している」といった、まるで傍観者のような他人事の、疎外された感覚でいたのでは、その見方が多<の職員の積極性に水を差す影響を与えることになり、庁内におけるパソコンの効果的な活用を推進するについて大きな障害となる。
管理職には、それほど難しいことを要求する必要はなく、メールの受発信や部下の作成した資料を閲覧して指示を出したりなどができれば、当面はそれで十分である。庁内の情報化に当たっては、できるだけ早い時期に、管理職の机にパソコンを配置して、管理職に行政情報化の波に合流してもらうことが必須である。
(3)的確な時代認識を全職員に
パソコンがいかに有用な道具であるかの証明は、表計算ソフト一つの研修でも明らかとなる。そしてネットワークがいかに有用であるかについても、全体の職員に対して明確な証明をしてみせなければならない。
ネットワークの有用性の証明については、イントラネットの導入が効果的である。デジタル映像を含めたレスポンスの良い諸情報の共有化は、全職員に新時代の到来と自己変革の必要性を実感させるまたとない取り組みである。イントラネットは、セキュリティに厚いグループウェア活用とは異なる自由さと広がりを実感させることができる。
(4)行政運営上の基本となる諸情報の共有
それらのパソコンやネットワークの有用性についての証明を行い、職員の覚醒を促す一方で、現実に職員の情報リテラシーを向上させていくための基盤整備として、全く避けて通ることのできない作業が存在している。