・住民などの質問・疑問に対応するためには、どのような情報を提供すればよいか判断することができること
・業務の非効率性などの原因とその解消策について、他の職員や上司との共通理解を形成するために、必要な情報提供・情報交換ができること
いうまでもなく、こうした能力は、ネットワーク化の進展によって初めて必要になった能力というわけではない。特に、問題発見能力や調査・分析能力、コミュニケーション能力といったことについては、かねてから、地方公共団体職員にも必要な能力であるとされてきたものである。
しかし、情報化・ネットワーク化が進展する以前には、多くの職員にとって、そういった能力を身に付け、発揮することは現実的には困難であった。つまり、パソコンやネットワークを利用することによって、地方公共団体職員が、求められる能力を身に付け、発揮できるための環境がようやく整うのである。したがって、この節でみたような情報リテラシーを向上させることは、情報化・ネットワーク化への対応のためにのみ必要であるというばかりではなく、地方公共団体職員に本質的に必要とされる能力を高めるためにも不可欠であるといえよう。