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2 事務の在り方の変化

このようにネットワーク活用による地方公共団体の機能の高度化によって地方公共団体の事務の在り方も変化してきている。

行政事務の流れは紙から電子化された情報の管理へと移行している。行政情報化への取り組みとして、庁内LANを活用することにより、情報を共有資源としてネットワーク上で管理して有効活用することや電子メールなどの機能を活用して情報伝達の迅速化とコミュニケーションの活発化が行われている。このように、ネットワークの活用により従来の事務の簡素化・効率化が進展してきている。

この進展に伴って、ネットワーク上にある情報をいかに効率的に見つけ出して活用していくかということが問われるように内容の変化が起こっている。また、発見した情報をいかにわかりやすく加工し、広く公開・発信して内外の活用に役立てることができるかという「情報創造・活用型」の事務へと事務内容の質的なシフトが進行している。

このような時代において地方公共団体職員の情報リテラシーは紙やペンと同様に業務に不可欠なものになっており、こういった変化に対応するためには、情報管理主管部門に大きく依存した情報化ではなく、職員が適切なスキルを持った利用者集団による情報化を目指す必要がある。そのためには、情報リテラシーの育成をマネージメント層がはっきりとしたビジョンを持って、地方公共団体の戦略の一つとして行う必要がある。

 

 

 

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