C: 水と試料が入った場合の重量
D: そのうち、試料だけの乾燥重量
E: 水温(水の密度を求めるため)
Cを求めるには、試料を水に浸した状態で水を沸騰させ、中の空気を(水蒸気で置換することにより)排出する。所定の温度に戻してから、瓶を水で満たし、重量を計測する。
Dを求めるには、比重瓶の中の水と試料を全て皿に受けて、乾燥する。真密度は、これらの計測値から以下の計算により求まる。
(1) 瓶の中に水だけ入った場合の重量: B-A
(2) 試料と一緒に入った水の重量: (C-A)-D
(3) 試料が押しのけた水の重量: (B-A)-{(C-A)-D}
(4) 試料の体積: [(B-A)-{(C-A)-D}]/ρW(ρWは水温から求めた水の比重量)
(5) 真比重量(真密度): D/試料の体積
R.1.5 水分値 (Moisture Content)
水分値は試料全体の質量に占める水の質量の割合、即ち全水分値(wet base)で表す。水分値は一般にMcで表す。計測には、高温乾燥機、バット(皿)、天秤が必要である。計測手順は以下の通り。
(1) 皿の空重量Aを測る。
(2) 試料を入れて、皿の重量Bを測る。
(3) 重量が一定になるまで試料を乾燥する。
(4) 乾燥した試料の入った皿の重量Cを測る。

R.1.6 見かけ密度 (Bulk Density)
ばら積み貨物の見かけ密度は、容積が既知の容器に試料を入れ、試料の質量を計測すれば求められる。一般にρVで表される。粒径分布、水分値及び締め固め方法により変わる。よって、計測の際には締め固め方法を規定することが必要である。計測には、容器、天秤、締め固め用具が必要である。締め固め (Compaction)には以下の種類がある。土質工学では、乾燥状態における見かけ密度をBulk Densityと呼ぶ場合もあるので、注意を要する。
(1) 突固めによる締め固め
所定の重量の重錘を所定の高さから所定の回数試料の上面に落下させることにより締め固めるもの。ニッケル鉱荷崩れ危険性評価試験法では方法を用いる。