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iii 今後の取扱い

引き続き日本をCoordinatorとする通信グループを実施するよう海上安全委員会に求めることとなったので引き続き対応する必要がある。

f 液状化物質に係る事故の調査結果

i 主な提案文書及び日本の主張

主な提案文書は以下の通りであり、日本の対応は適宜対処であった。

イ DSC 5/5/1(オーストリア)

銅精鉱を運送中の船舶の転覆事故(10名中4名死亡)について報告した。この中で、1]貨物情報の不備、2]補足的現場試験方法(Can Test)の適否、3]液状化(特に貨物内の水の移動)に関する記述等の問題点を指摘している。

ii プレナリーにおける議論

オーストリア代表が不在であったが、提案文書の説明は無く、議長は各国に意見を求めた。なお、キプロスは審議の手続き上の事項について各種の意見を述べたが、今次会合の審議方法に問題は無い旨が明らかであるため、これらについては報告しない。

MSC/Circularの作成・回章が独(貨物の情報提供の徹底)、仏及び米(BC Codeの認知度の向上)、カナダ(液状化に関する注意)より求められた。また米国は、バラスト水が貨物倉に侵入したのでは無いかとの推定を述べた。これに対して日本は、事故が起こるたびに、規則の遵守を求めるMSC/Circularを回章することは疑問である旨を述べたところ、希も、規則の遵守の目的でMSC/Circularを回章することには反対である旨を述べ、併せて、液状化物質判別法に関する通信グループにおいて液状化現象を説明するMSC/Circularを作成してはどうかとの意見を述べた。希の発言に対して、議長より日本(通信グループCoordinator)が発言を求められたため、1]Terms of Referenceは既に決定しており、通信グループは国際共同研究に集中する旨、及び、2]日本でも液状化現象の説明のための文書について検討はするが、提案は約束できない旨を述べた。

iii 今後の取扱い

本件は次回会合(DSC 6)で審議されることになった。各国は、この提案文書に対するコメントを求められているので、必要に応じて提案を検討する必要があると思われる。

g 硝酸アンモニウムに係る隔離及び積載要件

i 主な提案文書及び日本の主張

主な提案文書は以下の通りであり、日本の対応は適宜対処であった。

イ DSC 5/5/2(ベルギー、蘭)

事故時に船倉を開ける必要のある貨物については、倉口を開けられる状態を維持するようBC Codeの第9.3節(積載・隔離要件)を改正すること、及び硝酸アンモニウム及び硝酸アンモニウム肥料の個別スケジュールを改正することを求めている。

 

 

 

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