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iv プレナリーにおける議論(WGの報告後)

通風要件については、特段の意見は無く、WGの報告が承認された。

v 今後の取扱い

BC Codeの改正案(3.5節: 通風)が海上安全委員会に送られる。改正案では、BC Codeまたは貨物申請書により「連続通風」が要求される貨物は、L.L.条約上の閉鎖装置を持たない通風口の規定(例えば甲板上4.5 mの高さに設ける等)を満足する船倉にしか積載できなくなる点に留意する必要がある。

今後は、BC Code見直しC.G. において、機械通風/自然通風の別、ファンの数等について、個々の貨物毎に要件を検討することになる。なお、新様式BC Codeの検討の基礎資料であるDSC 5/INF.2のうち、フェロシリコン等幾つかの物質においては、「連続通風」即ち通常のばら積み積み船(甲板上の4.5 m等の高さの通風筒を持たない船)では運送できなくなる要件が取り入れられていること、これらの要件はSOLAS条約第II-2章の解釈として用いられる可能性が高いことに鑑み、DSC 5/INF.2の各貨物の通風要件についても充分に検討する必要があると思われる。

e 液状化物質判別法

i 経緯、主な提案文書及び日本の主張

日本は、液状化物質の範囲を明確にするため、固体ばら積み貨物が液状化物質か否かを判定するための試験法を開発し、これをMSC/Circularとして回章するよう、第2回会合に提案した(DSC 2/12/1)。これまでにポーランドは日本が開発した試験法を実施するとともに、日本提案を支持してきた。前回会合においては、この試験法に関するデータの不足が指摘されたため、日本をCoordinatorとする通信グループを設置して、データの拡充に努めることなった。主な提案文書は以下の通り。

イ DSC 5/5/8(日本: 通信グループCoordinator )

通信グループの中間報告であり、各国の規則並びに液状化物質か否かの判定法の現状、引き続き実施される試験に用いる物質及び試験項目等に関する調査・検討結果が報告され、通信グループを継続する旨要請している。

ロ DSC 5/INF.10(ポーランド)

日本が開発した液状化物質判別試験を石炭に適用した結果が報告されている。

ii プレナリーにおける議論

日本はCoordinatorとして、DSC 5/5/8に基づき、液状化物質判別試験法の目的及びこれまでの議論の経緯を簡単に述べた上で、通信グループの調査結果について報告した。また、ポーランドはDSC 5/INF.10を紹介した。

特段の意見は無く、CGの継続が認められた。

 

 

 

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