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ヘ 小型容器の包装方法P001及びP002に関する最大許容容量/許容質量について現行のIMDGコードの値(低い)を採用し、国連モデル規則に規定されている値(高い)を採用しないよう要請するカナダ提案(DSC 5/3/8)である。日本は、本提案が現行IMDGコードの値を採用し、容器包装要件に関し安全サイドに立つカナダの趣旨を支持する旨の発言をした。これに対し独、蘭、ベルギー、仏等が賛成し、米、英、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランド、バハマ等が反対した。DSC3以来検討を重ねてきたが結局合意が得られず投票に委ねられた結果、現行IMDGコードの値を採用することが合意された。MSCへの報告には、賛成多数により現行IMDGコードの値を採用する旨報告することが確認された。

ト 新様式IMDGコード4.1節「容器の使用」に関し、輸送中「液状態になる」容器等級1の固体については中型容器の使用を禁止し、輸送中「液状態になる」物質に係わる溶解温度45℃に関する記述を新様式IMDGコードに引き続き規定するよう要請するベルギー提案(DSC 5/3/9)である。中型容器の使用禁止については合意され、溶解温度45℃に関する提案については、合意されなかった。

チ DSC4において独より提案された「単一国連番号の危険物が収納されているすべての貨物輸送ユニットが積載重量にかかわらず国連番号を表示すること」を支持するアルゼンチン(DSC 5/3/12)提案である。日本は、DSC4において決定された適用コンテナの具体的要件である重量又は容量が決定されない場合現行のIMDGコードの規定を留めるべき旨発言したところ、仏、バハマから支持を受け、独が反対した。結局HMACから適用重量を4,000kgにする提案がなされ小委員会はこの値を採用することに合意した。

リ アルコール飲料のIMDGコード個別スケジュールから「クラス3(引火性液体類)に分類され、容器に正味容量250リットル未満を収納して輸送される場合は、危険物から免除される」規定を削除するアルゼンチン提案(DSC 5/3/13) である。日本は、本提案に対し免除規定は、過去の安全輸送実績、世界的な社会的習慣等に基づく合意に従って規定されている旨の反対発言を行ったところバハマ及び英国がこれを支持した。この免除規定は、現行どおり削除しないことが合意された。

ヌ クラス2エアゾール(UN1950)の個別スケジュールから標札等に関する免除規定を削除するアルゼンチン提案(DSC 5/3/14)である。本件に関し、日本を含む反対多数で合意されなかった。

ル 少量危険物規定を明確にし、本規定により運送できる最大量を制限する規定を加えることを要請するアルゼンチン提案 (DSC 5/3/15)である。小委員会は、本件に関し趣旨は理解したが賛成が得られず、アルゼンチンに国連専門家委員会へ提案するよう要請した。

 

 

 

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