日本財団 図書館


b 次亜塩素酸カルシウム関係提案

i 審議事項

プレナリーでの審議に先立ち、昼食後の休憩時間を利用して国際P&IグループがOHPを使用して、日本がビデオを使用してそれぞれ試験結果等の概要を説明した。国際P&Iグループは、国連番号2880の次亜塩素酸カルシウムについてその危険性及び該当するIMDGコード規定の改正の必要性について説明した。日本は、現行のIMDGコードを遵守すれば安全に輸送でき国際P&Iグループの危険性についての評価を行う基準としてのパラメーターが臨界周辺環境温度(CAT)のみであり危険性評価基準として不十分である旨指摘した。

プレナリーにおいてまず次の6提案文書等の概要について説明がされた。

イ DSC 5/3/6(P&I国際グループ) 次亜塩素酸カルシウムの運送

ロ DSC 5/3/10(国際海上保険連盟他2団体) 次亜塩素酸カルシウムの運送

ハ DSC 5/3/27 (独) 次亜塩素酸カルシウム(UN2880)の輸送

ニ DSC 5/3/30(米) 次亜塩素酸カルシウムの運送

ホ DSC 5/3/31(カナダ) 次亜塩素酸カルシウムの運送

ヘ DSC 5/INF.6(日本) 次亜塩素酸カルシウムに関する試験報告の要約

なお、本件に関する審議対象危険物は次の3種類である。

イ 次亜塩素酸カルシウム混合物(乾性のもので有効塩素の含有率が39質量%を超えるもの)(国連番号1748)

ロ 次亜塩素酸カルシウム混合物(水和物で水の含有率が5.5質量%以上10質量%以下のもの)(国連番号2880 )

ハ 次亜塩素酸カルシウム混合物(乾性のもので有効塩素の含有率が10質量%を超え39質量%以下のもの)(国連番号2208 )(漂白剤)

(注)日本で製造されている次亜塩素酸カルシウム混合物の大部分は、品名「その他の酸化性物質(次亜塩素酸カルシウム混合物)(水和物で水の含有率が10質量%を超えるもの)」(国連番号1479)で輸送されている。

ii 本件に関する経緯及び日本の主張

最近の2年間に次亜塩素酸カルシウムに係わると言われているコンテナ船の大事故が8件発生し、関係業界において該貨に関する海上輸送の安全性について懸念されてきた。日本においても昨年該貨の輸送が滞り関係業界からの強い要望により、日本は関連輸出貨物の海上輸送に関するIMDGコードの運送要件に基づく試験を行い当該貨物の安全性を確認した。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION