5-1.電子情報化の課題
Q5-1-6:中小業者にとってはEDI化の投資負担が大きく、それを引き下げることが最大の課題である。どのように対処したらよいのでしょうか
自社の取引において電子化をどのように位置付けるかは、かなり面倒な問題です。
一般的には、事務の効率化を検討する場合、取扱い件数や反復して作成する書類の種類、等を判断材料にすることが多いと思われます。すなわち、最近のグローバルサプライチェーン化により、貿易取引も多頻度少量の物流が増加し、それだけ手間隙とコストを要する場合が多くなってきています。もし、自社の取引がそのような多頻度少量タイプであれば、電子化の経済的効果が大きいと思われます。
しかし、電子化の目的はこれだけではなく、取引相手が電子化によるグローバルサプライチェーンを構築しようとしているなら、その輪に入らないと取引そのものが無くなってしまう恐れがあります。
これが、かつてEDIについて「EDI or DIE」、つまり、EDIを実装していないと取引に参加もさせないよ、という意味で用いられた事があります。
なお、現在国内で進行中の貿易金融EDI実証プロジェクトでは、共通基盤ソフトが無償で提供されることになっており、低コストで電子商取引環境が整備できるようになっています。