従って、Bolero International Ltd.(の維持管理するTitle Registry)が、権利移転の経緯をすべて把握している主体であり、個々の運送人が把握可能か否かは、運送人がBolero International Ltd.(の維持管理するTitle Registry)から情報を引き出せるか否かによることになります。
この点、Rulebookには実は何とも明記してありませんが、Bolero International Ltd.が昨秋日本で行った説明会における説明によれば、引出しはできない。その理由は、正に、それを認めれば紙の船荷証券を超えることになるから、との由です。
現在通産省の予算事業として進行中の国産の電子式船荷証券プロジェクト40であるいわゆるTEDIプロジェクト41の場合、その法的な枠組を規定するTEDI共通規約も作成途上ですので、まだ何とも言えません。
40 正確には貿易関係書類全体の電子化プロジェクト。
41 「貿易金融EDI共通基盤システム」開発プロジェクト及び「TEDI共通規約」作成プロジェクト。